なぜ私が暗号資産で運用しないのか!その理由はリスクと安全性
皆さんの周りでも、暗号資産(仮想通貨)で運用をしている方ももしかしたらいるのではないでしょうか。
私は実際にビットコインはじめ、10種類以上のアルトコインも購入したこともありますが、
今はすべて売却し、暗号資産での運用はしていません。
● アルトコイン = ビットコイン以外の暗号通貨 |
理由としては、暗号資産のブロックチェーンという技術は、
将来的に期待度の高い技術になりますが、
まだまだ不透明な部分も多く、法整備も追い付いていません。
その分リスクも高い投資先になり、資産を失ってしまう可能性が高いです。
資産運用は、資産を「守る」こともとても重要な要素になりますので、
今は堅実な運用先で運用し、もう少し法整備が整ってきたら、
投資先として考えてもいいのかなと思っています。
暗号資産とは
まず初めに、暗号資産とは、2008年10月にインターネット上で、
「Satoshi Nakamoto」という人がビットコインに関する論文を公開し、
翌年、1月に世界発となる暗号資産 (ビットコイン) の運用が始まったのが開始です。
日本では「仮想通貨」で馴染みがありましたが、
2018年に金融庁から発表があり、
世界的な表現と統一するために「暗号資産」と呼ばれるようになりました。
暗号資産の特徴
暗号資産の特徴は、ブロックチェーンと呼ばれる技術になります。
ブロックチェーンは取引記録をおのおの管理するのではなく、
チェーンで繋がった世界中のコンピュータ―で記録を行います。
そのため、過去の取引記録をすべて、
インターネットで繋がった世界中のコンピューターから閲覧可能になると言われています。
これらの技術は金融だけではなく、各分野への応用が期待されています。
例えば医療では、
自分のこれまでの病気、怪我、投与した薬などをブロックチェーンで繋いでおけば、
どの病院に行っても、瞬時に自分の過去の病気歴などを知ってもらうことが出来ます。
また不動産では、
これまでの不動産の売買歴、売買金額、手数料がブロックチェーンで繋がっているので、
価格の正当性もわかるようになるし、データの信憑性を瞬時に得ることが出来るようになります。
このように暗号資産をうまく利用することにより、
我々の生活がより快適になる日が訪れるかもしれません。
暗号資産を用いた投資について
現在における暗号資産については、投資のイメージが強いかと思います。
私はこれまでいくつか暗号資産に関する話を聞いたり実践したりしましたが、
投資方法としては、このような案件が多いです。
① トレード
② アービトラージ
③ マイニング
④ ICO
これ以外にも存在するのかもしれませんが、
代表例と思っておいて間違いないです。
これからそれそれの特徴について解説していきます。
①トレード
暗号資産の大きな特徴は、ボラティリティの大きさと言えるでしょう。
値動きが激しいわけですから、
その動きに合わせて売り買い(トレード)がうまくできれば、
その分短期間で利益を得ることが出来ます。
しかしその逆に不利益になることもありますので、
目先の利益だけに目がくらまないようにしましょう。
※暗号通貨の自動売買ツールの情報がありますが、
理屈はFXの自動売買ツールと同じなので、私はやりません。
暗号資産の将来性
暗号資産の将来の可能性は未知数です。
代表するビットコインやイーサリアムやリップル、その他アルトコインは、
将来、価値が上がる可能性があるので、
資金を暗号資産に交換しておく人もいるのは事実です。
草コイン
ちなみに草コインと呼ばれる、アルトコインの中でもすごくマイナーな暗号通貨があり、
私自身も過去に、将来的に数百倍、数千倍になりうる暗号通貨に期待し、
少し購入したことがあります。
結果はすべてうまくいきませんでしたし(むしろ価値が1/10くらいになった)、
とある通貨は上場廃止になり、資金が無くなったこともありました。
② アービトラージ
暗号資産はFXや株と同じように取引所が存在します。
日本で有名な取引所ですと、bitFlyer(ビットフライヤー) や GMOコイン、
Coincheck(コインチェック) などが存在します。
海外に目を向けると、BINANCE(バイナンス) や BITTREX(ビットレックス)などがあります。
これらの取引所の暗号通貨の価格には、微妙な価格差があり、
アービトラージは、安い取引所で暗号通貨を購入し、
高い取引所で売る事により、その差益を得る手法となります。
※アービトラージ自動取引システムが販売されていますが、
これも理屈はFXの自動売買ツールと同じなので、私はやりません。
③ マイニング
暗号資産は、取引データ(トランザクション)をまとめてブロックに書き込む作業が発生しますが、
その書き込みの際にハッシュ値という値で書き込まれ、
その際に多くのコンピューターを稼働させなければいけません。
そのハッシュ値を最初に求められた人には報酬(トークン)が与えられますので、
鉱山の発掘に例えられて、マイニングと呼ばれています。
マイニングについては、GMOコインさんのこちらの記事が参考になるかもしれません。
マイニングできれば、無料で暗号資産を手に入れられるわけですから、
とても魅力に感じますが、マイニングをするためには、
大きな電力を必要としますので、
個人で行うには電気代や設備の観点から難しいとされています。
マイニング詐欺の事例
マイニングの可能性を利用したマイニングの詐欺案件を紹介しておきますと、
投資家は業者が用意する自動マイニング設備に投資することにより、
設備がマイニングした報酬(トークン)を投資家へ還元するという案件です。
利回りがとても魅力で、月利10%や20%と謳われているものが多いです。
実際にはマイニング設備は稼働されておらず、ポンジスキーム詐欺であり、
投資家から集められた資金が既存の投資家へ報酬として回るわけで、
投資家の数を増やし続けることにより、この報酬の仕組みが成り立っています。
※確かに高い利回りは魅力的ですが、安全性の観点から私はやりません。
④ ICO
ICOとは、Initial Coin offering の略称で、
新規上場予定の暗号資産への投資による資金調達方法です。
株でいうIPOと同じです。
詳しくはこちらの bitFlyer さんのページが参考になると思います。
ICO の手順としては、あるプロジェクトが仮想通貨の開発目的や方針をインターネット上で公開し、それに賛同する投資家が新たに発行された仮想通貨をビットコインなど既存の仮想通貨で購入します。発行元は集めた資金で仮想通貨の開発を行い、投資家はプロジェクトが提供するサービスを利用したり、出資した仮想通貨の価格上昇により自己資産を増やすこともできます。
ICOの内容としてはこの通りなんですが、
詐欺被害が多いので注意が必要です。
ICO 詐欺の事例
ICO案件では、暗号資産が100倍~1,000倍になる可能性があると話を持ち掛けられ、
淡い期待に出資(投機)してしまう方が後に絶えません。
ICO案件の多くは、
外国の素晴らしい経歴を持った人物が発案した暗号資産である、
と謳われた案件が多く、その説明資料もそれなりにきれいに作成されており、
かつ社会貢献やよりよい未来への可能性、価値を提供するといった説明内容が多いです。
一見、良さそうに見えますが、
その暗号資産の価値に共感し投資しても、
1年、2年経ってもなかなか上場しなかったり、
担当と連絡が取れなくなったり、
返金されないケースも多発しています。
それにそもそも資産が急拡大する可能性のある案件が、
一般人に舞い降りてくる可能性ってどんな確率ですか?
怪しい案件も多いので、ICO案件には十分注意してから判断するようにしてください。
※確実性のあるICOに出会う確率が低いので、私はやりません。
投資先としての暗号資産の可能性
このように暗号資産に関する詐欺被害が多く報告されている状況から、
正しい暗号資産の投資先に巡り合う確率はどれくらいでしょうか。
確かに2017年~2018年の暗号資産バブルのように、
ビットコインが200万を超え、「億り人」が出たのも事実です。
中には本当に価値のある暗号資産が存在する可能性もありますが、
投資先としてはかなりのハイリスクです。
一獲千金を狙いたい人であればチャレンジしてもいいですが、
そうではなく堅実に資産を拡大したい人には、
暗号資産はおすすめではありません。
暗号資産へ投資をするのであれば、
これまで挙げたようなリスクを考慮して行うことをおすすめします。
まとめ
暗号資産についてご説明しましたがいかがでしたでしょうか。
資産運用は資産を「守る」こともとても大切なポイントになりますので、
資産を失わないことも念頭に入れ投資先を選ぶようにしたいですね。
その中で暗号資産を投資先として選ぶのであればそれは問題ありませんが、
そうでなければもっと堅実な運用先を検討してください。
私は過去に、暗号資産含めたハイリスク商品の投資を行って、
資産を減らしてしまった経緯があります。
その経緯から、現在に至るまで堅実な資産運用にシフトしていきました。
確かにこの方法では、短期的に資産拡大を目指すのは難しいかもしれませんが、
着実に資産が増え、10年後、20年後には安心した生活を送れるようになる確率が高いです。
どの投資スタイルがいいのかはその方のライププランによりますのが、
ご自身の将来と向き合い、ご自身に適した資産形成方法を検討してください。
繰り返しになりますが、暗号資産への投資は慎重に検討することをおすすめします。